現在の正宗工芸美術製作所は、鎌倉時代に相州伝の祖「五郎入道正宗」から数えて、二十四代孫山村綱廣が営んでいます。

相州伝の特徴は、高温で焼くことにあります。
高温で焼くことにより、刃紋が大きくなります。
しかし、高温で焼くと折れやすくなってしまうため、材料として柔らかい鉄と硬い鉄を混ぜる事でその欠点を補っています。
この独自の技術により、刃紋が大きく美しい刀となり、相州伝が美術品として高い価値を見出しています。

正宗二十四代孫綱廣として、良い刀とは刀の品格があるということと考えています。
それは、簡単に表現すると刀を見て最初に「切れそう」と思うのではなく「綺麗だ」と思う事と捉えています。

「抜いた時に大きく見える刀」
「眺めていたくなるような刀」

を作ることを心がけて丹精込めて作刀しています。

正宗二十四代孫綱廣の作品をご紹介します。

刀

直刃(真っ直ぐな刃紋)が特徴の刀です。相州伝では、大きな刃紋が特徴となっていますが、綺麗な刃紋を入れる技術以上に、直刃は高い技術が必要となります。名刀と言われる刀には、直刃が多いことを見ても美術品として高い価値があることが分かると思います。
また、刀身に入れている溝「樋(ひ)」も特徴です。
樋の目的は、刀の重量を軽くするとともに、斬り付けた際に力が分散され刀自体の強度が増します。
この樋は、美術品としても大きな特徴となっています。

脇差し

脇差し

相州伝の特徴である刃紋を大きく入れているのが特徴です。
刃紋を入れる作業は、作刀の最終段階に行われます。
刃先に強度を持たせるために行う「焼き入れ」その際に、土盛をすることで刃紋を付けます。焼く温度、冷却する際にかけるお湯の温度などにより、仕上がりが大きく変わるため、思った通りに刃紋を付けるのは至難の業となります。

短刀

短刀

作刀の試験に合格し、正宗二十四代孫綱廣となり、作成した最初の作品です。
直刃が特徴で、刀匠としての原点となった短刀です。
この刀から、二十四代孫綱廣としての刀匠人生が始まったと言っても過言ではない作品です。

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